東京理科大学 理学部第一部数学科 小池直之研究室

曲面上の三角形の面積と内角の和について
— 研究室見学で動かしたデモ

研究室見学に来てくれたみなさんへ。当日その場で動かしたデモを、そのまま置いてあります。番号の順に見ていくと当日の話の流れをたどれますが、好きなところから触ってもらってかまいません。
スマートフォンでも動きます。画面が広いほうが見やすいので、じっくり触るならパソコンがおすすめです。

使い方 画面にあるスライダーやボタンを動かすと、図がその場で変わります。指でも動かせます。 パソコンなら 場面が進む/戻る(まずはこれだけで一通り見られます) P文字を大きくする F全画面 Hキーの一覧
まず動かすデモ
1当日の資料 p2〜5, p10

地球の上の最短経路

東京からロンドンへ行くとき、飛行機はなぜ北へ大きく回るのか。地図の上でまっすぐな線と、地球という曲面の上での本当の最短の道を並べて比べられます。実在の 3 都市で三角形を作ると、内角の和が 180° を超えることも確かめられます。

東京 → ロンドン
9,559 km / 地図の直線は 11,294 km
最短経路は北緯 70.9°=北極圏の中を通る
2当日の資料 p20〜23

測地線の広がりとヤコビ場

まっすぐ進んでいるつもりの 2 本の線が、進むうちに近づいたり離れたりします。平面・球面・双曲平面を横に並べて同時に走らせると、曲がり方の違いがそのまま「2 本が交わるかどうか」を決めていることが見えます。

球面では s = πr/2 でぴたりと 0
平面と双曲平面では決して交わらない
3当日の資料 p24〜28 ・ 問 1〜4

二等辺三角形の底辺くらべ

2 つの辺の長さと、その間の角を同じにして三角形を作っても、世界が違うと底辺の長さが変わります。球面では短く、双曲平面では長くなる。当日の問 1〜問 4 はキー 16 でそのまま出せます。

bs < be < bh (球面 < 平面 < 双曲平面)
半角に直すと 3 式がそろい、すべての α, a で成立
もっと知りたい人へ
当日の資料 p5〜11

測地線と Gauss–Bonnet の定理

曲面の上に三角形を描くと、内角の和と「曲がり具合を足し合わせたもの」がぴったり一致します。これがガウス・ボンネの定理です。頂点をドラッグして動かすと、両方の数値が同時に変わりながら一致し続けるのが見えます。ドーナツ型やラッパ型の曲面も入っています。

当日の資料 p7〜8

曲面の曲率ビジュアライザ

そもそも「曲がり具合」とは何かを色で見るデモです。同じ曲面でも場所によって曲がり方が違うこと、お椀のような点と馬の鞍のような点があることを、実際にクリックして確かめられます。

大学ではこんなことをしています

平均曲率流シミュレータ (別のサイトが開きます)

シャボン玉はなぜ丸くなるのか。曲がり具合にしたがって形そのものがだんだん変わっていく様子を、曲線と曲面の両方で見られます。見学で扱った曲率の話は、こういう「動く図形」の研究につながっています。

等焦部分多様体シミュレータ (別のサイトが開きます)

小池先生が実際に研究しているテーマに近いものです。今日の話よりずっと先の内容なので、いま全部わからなくて大丈夫です。大学の数学がどんな景色に続いているのか、雰囲気だけでも見てみてください。

このページの場所です。ブックマークしておけば、いつでも開けます

nagajin.github.io/differential-geometry-demos

見学で使った 3 つのデモは、上の open-campus.html のページにまとまっています。
すべて 1 つの HTML ファイルだけで動いていて、外部のライブラリもサーバも使っていません。
プログラミングに興味がある人は、ブラウザの「ページのソースを表示」から中身をそのまま読めます。